PfMP®︎資格を取得するには、いくつかの関門を乗り越える必要があります。以下の図(PfMP®︎合格までの流れ)を参照ください。
申請書を作成し提出(下図の②:実際はPMIのホームページに、これまで経験したポートフォリオの概要や、ポートフォリオマネジメントの実務経験を記載し提出)し、PMIの審査が行われ申請書が受理されると(③)、パネルレビューに進みPMIの審査がありそれに合格し(④)、複数選択式試験を受験し合格(⑤)すれば、晴れてPfMP®︎ホルダーになります!

ここでは、申請内容を作成し提出する際に、おさえておくべき主なポイントを解説いたします。最初に申請する際に、パネルレビューの審査対象となる内容を含めて、一気に記載して提出しますので、最初の申請内容が極めて重要です。
申請時に記載する主な内容
重要なポイントは、これまでのキャリアでマネジメントしてきた実際のポートフォリオの詳細と、これらのポートフォリオマネジメントが組織の戦略目標の達成にどのように役立ったか(貢献したか)を記入する必要があります。
申請時に記載する主な2つの内容について、ご紹介いたします。
- ポートフォリオマネジメントの経験を記載する(Portfolio Experience)
- 5つの領域におけるポートフォリオマネジメントの実務経験を記載する(Experience Summaries)
1. Portfolio Experience(ポートフォリオマネジメント経験)
PfMP®︎資格の受験には、一定期間以上のビジネスの経験(96ヶ月:8年以上)と、ポートフォリオマネジメントの経験(大学卒であれば48ヶ月以上)が必要となります。PMIはこの経験内容を審査し、申請を受理するかどうかを判断します。
ビジネス経験の申請はシンプルで、会社名(Organization)と肩書き(Job Tytle)、業種、勤務期間などを入力するだけです。(転職されている方は96ヶ月を満たすように複数社の経験を登録する)
重要なのは、ポートフォリオマネジメントの経験(Portfolio Experience)の記載になります。以下の記入画面イメージを参照ください。(この画面イメージは、あくまでもイメージで、今後変わる可能性があることや、実際の画面と異なる場合があります)

PMIが申請書を受理するかどうかは、ポートフォリオの経験が一定期間以上あること(上記は大学卒の例で48ヶ月以上)、“Portfolio Summary”に記載した経験がポートフォリオ経験に値するかどうかになります。
ポートフォリオ経験(Portfolio Summary)を記載する際に、考慮する必要があることは主に以下となります。
- 自身が経験したポートフォリオの概要を“Portfolio Summary”の欄に200〜500wordsで記載する。
- ポートフォリオの目的、自身の役割や責任などを必ず盛り込む。
- “我々が実施した”等の表現は避け、自らが実施したことを一人称単数で記載する。(例: I developed the portfolio governance plan …)
- 正しい英語(文法等)で記載する。
2. Experience Summaries(5つの領域におけるポートフォリオマネジメントの実務経験)
ポートフォリオマネジメントの以下の5つの領域に関する実務経験を記載します。5つの領域は、ECO(Exam Content Outline)にある、Strategic Alignment, Governance, Portfolio Performance, Portfolio Risk Management, Communications Management になります。
実務経験の記載は、それぞれの領域ごとに2つのオプションがあり、どちらかを選んでその内容にそって記載します。それぞれの領域ごとの経験は英文で300〜500 wordsで記載します。PMIはこの5つの実務経験の内容を審査します。この審査のことを「パネルレビュー」と呼んでいます。

この5つの領域の実務経験を記載する際のポイントとなる点は以下のとおりです。
- 正しい英文(文法)で明確に正しく記載する
- “我々が実施した”等の表現は避け、自らが実施したことを一人称単数で記載する。
- PMIは各領域の経験についてのエビデンスとなる内容をチェックしますので、自分が実施したことをなるべく具体的に記載する
- 標準書やECOに記載されている内容(コンセプト、原理原則など)をどのように運用、適用、実装し、その結果はどうであったかなどを記載する。標準書やECOの内容に似たもので具体性に欠ける(実際に実施したことが明確ではない)場合は、差し戻し(不合格)になる可能性が高い。
以上ですが、PfMP®︎ Handbookに記載されている内容を含め、申請書記載の際に考慮すべきポイントなどを解説させていただきました。
皆さんが受験される際に少しでもお役立てていだければ本望です。
PMI日本支部 ポートフォリオ・プログラム研究会では、不定期ですがPfMP®︎申請説明会を開催しております。もう少し細かな内容を含め詳細にご説明しておりますので、受験にチャレンジされる方は是非ご参加ください。開催日程が決まったものはP3Mオフィス®︎に案内を掲載しております。また、開催日が決定していない場合でも事前受付も実施しておりますので、P3Mオフィス®︎のホームページから申し込みください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。