PfMP資格の複数選択式問題の対策について
世界最大のプロジェクトマネジメント協会
(PMI: Project Management Institute)が認定する、国際専門職資格である
PfMP®︎(Portfolio Management Professional)の試験問題対策について
ご紹介します。
「これなら私も資格取得できそうだ。是非チャレンジしたい!」と思って頂ければ嬉しいです。
目次
PfMP®︎資格について
PfMP®︎資格の内容や資格試験の概要については、別の記事で投稿しておりますのでご参照頂ければと思います。
簡潔にいうと、以下の3つの関門をパスすれば、PfMP®︎資格ホルダーです!
次の①、②、③をパスする必要があります。
① 申請書を提出しPMIに受理される
申請書に記載したポートフォリオマネジメント経験をPMIがチェックし
問題なければパス
② パネルレビュー
PMIが、申請書に記載のポートフォリオマネジメントの5つの領域における経験
を審査し、問題なければパス
③複数選択式試験
170問/4時間のテストを受ける。一定以上基準(非公開)の正答で合格
この記事では、③の複数選択式試験の対策について記載しております。
PfMP®︎資格試験問題の対策
複数選択試験の準備期間
試験問題の対策には、当然受験される方のこれまでの知識や経験により異なりますが、最低約3ヶ月から6ヶ月くらいは必要かと思います。
勉強することとしては、主に以下の3つです。
1) ポートフォリオマネジメント標準(英語版)の熟読・理解
The Standard for Portfolio Management
2) ECOの熟読・理解
PfMP®︎ Examination Content Outline
3) 複数の問題集を解く(問題集の正答率が80%以上になるまで繰り返し解く)
私の場合は、約3ヶ月集中して取り組みました。
これは私の場合ですが、1), 2)を1ヶ月ほどの間、繰り返し読み、
3)は、1),2)と並行して約3ヶ月の間、5種類の問題集に取り組みました。
複数選択試験の出題範囲
ポートフォリオマネジメントの5つの領域から出題される。
その出題比率は以下の通り。
・Strategic Alignment 25%
・Governance 20%
・Portfolio Performance 25%
・Portfolio Risk Management 15%
・Communication management 15%
合格の基準(正答率など)は公表されていない。
複数選択試験問題の例
Question (Sample): あくまでも参考です
The portfolio strategic plan should be produced using the organizational strategy and objectives. The portfolio manager should collaborate with management in the governing bodies and key stakeholders in development of the plan. The portfolio strategic plan may address the organizational for the corporate, organization unit, functional and department level. One of key content for the portfolio strategy plan is;
a. Communication required to ensure successful change and implementation.
b. Organizational to-be vision, highlighted gaps and challenges.
c. List of components with attributes and portfolio structure.
d. Approach and intent of management in identifying, approving, procuring, prioritizing, balancing, managing and reporting a portfolio of portfolio components.
こんな感じの問題を170問(4時間)で解いていきます。1問、1分20秒くらいで解くペースです。
この例は、若干問題文が長めですが、実際の問題はもう少し問題文が短めの問題もあります。
この問題の正解は「a」で、ポートフォリマネジメント標準を理解していれば解けます。
問題文が長いので一見難しいように思いますが、問題文の最初の方はシナリオが書かれていて実際には解答にはあまり影響しない部分で、最後の一文「ポートフォリオ戦略計画のキーとなるコンテンツは?」が分かれば解ける問題です。
The Standard For Portfolio Management Third Edition 4.1.3.1 (Page 46)に、ポートフォリオ戦略計画のコンテンツが載っていて「a」の記載があります。
複数選択試験の問題集
実際に私が実施した問題集をご紹介します。
5種類の問題集を約3ヶ月かけて、何度も繰り返しました。
これらの問題集の正答率が90%以上になるまで繰り返し、少なくともそれぞれ3周以上は実施しました。
これらの問題集は、日本のアマゾン(Amazon.JP)やUSのアマゾン(Amazon.com)で入手出来るものと、ベンダーのホームページから直接購入するものがあります。金額は為替の影響で前後しますが、ここに記載している金額は2021年3月頃の価格になります。
実試験の感想
私は、実際の試験を2021年8月に、Pearson VUEの帝国ホテルタワーにあるテストセンターで受験しました。
以下、感想です。
・ポートフォリオマネジメント標準、ECOを頭に入れておく(暗記する)だけで
解ける直接的な問題と、これらの知識が前提でポートフォリオマネジャーとして
判断を求められるような問題が混在しており多岐にわたる印象でした。
・問題は、冒頭にシナリオ(ケース)が記載されていて、問題文の後半に質問が記載
されている場合が多い印象です。
・また、170問の内、2割くらいは、 ポートフォリオマネジメント標準
(第3版)に記載があるITTO(Inputs, Tools & Techniques, Outputs)を確実
に覚えることで解けた問題があったという感触でした。
・問題集を多く解いたことで、ペース配分がうまくいきました。
(1問1分強くらいのペース、3時間強で一通りの問題を終えた)
途中トイレに行き、後半30分はマークしておいた曖昧な問題の見直しが出来ました。
・約7割の出来?という感触でしたが、結果は「合格」でした。
結果はテスト終了ボタンを押した後に画面に”Pass”と表示されました。
・テスト終了後にレポートがメールで届きましたが、結果は
”Above Target”でした。
ちなみに、”Target”, “Above Target”が合格。
”Needs Improvement”, “Below Target”が不合格。
170問の内、20問は採点されません。どの問題かは不明。
また、合格に必要な正答率は非公表です。
是非チャレンジください
以上ですが、残念ながら日本におけるPfMP®︎資格ホルダーは未だ20名(2024年9月末現在)です。
欧米やアジアの主要国に、かなり日本は遅れをとっています。
英語でのテストなので、チャレンジに踏み込めない方もいらっしゃると思いますが、しっかりと準備をすれば合格につながると思います。
経験を積まれているプロジェクトマネジャーの方や上級管理職、経営者の方、PMOや経営関連のコンサルタントの方など、是非このPfMP®︎の国際資格を取得いただき、ますますグローバルレベルでご活躍されることを期待いたします。
私が所属しているPMI日本支部の「ポートフォリオ・プログラム研究会」では、
日本におけるPfMP®︎資格者(およびPgMP®︎資格者)を増やす活動をしております。
年に何回かポートフォリオマネジメントに関するセミナー(PfMP®︎資格に関する内容含む)も実施しております。ご興味あれば、PMI日本支部のホームページを時折チェックしてみて下さい。
この記事を読んで頂いたことを機に、
「是非PfMP®︎資格にチャレンジしてみたい」という方が少しでも増えることを望んでおります!
以上、最後までお読み頂き、ありがとうございました。
1 件のコメント