近年、プロジェクトは増加する一方で、人材などのリソースが限られる中、必ずしもプロジェクトが成功するとは限りません。経営戦略に整合したプロジェクトの取捨選択や優先順付けを実施する「プロジェクト・ポートフォリオマネジメント」が必須となってきております。またプロジェクトも複雑さや不確実性が増し、プロジェクト単体では成果を創出することが難しくなっております。複数のプロジェクトを束ねて経営戦略に整合した成果を創出する手法である「プログラムマネジメント」も注目されております。これらのマネジメント手法や実践例を具体的に解説した書籍を発刊いたしました。
『プロジェクト・ポートフォリオマネジメントの教科書』
・著者 :尾﨑能久
・出版社 :太陽出版
・発売日 :2023年9月27日
・ISBN-13 :978-4867231470
・ページ数 :200ページ
全国の書店やネット書店からご購入いただけます。是非、手に取ってお読み頂きたく。
目次
本の概要
近年、多くの企業では外部環境の激しい変化(感染症、長引く不況、紛争など)に直面し、
ビジネスの維持・発展のために経営戦略・経営計画を立て、既存事業および新規事業への
取り組みを実施しており定常業務に加えて多くのプロジェクトを立上げて実行しています。
今やプロジェクトの成否が、企業の成長を左右するといっても過言ではありません。
ただ、これらのプロジェクトが失敗に終わることもあれば、無事完了したとしても経営にどう貢献
したかが曖昧ということがあり、プロジェクト関係者の相当な努力にも関わらず結果的に
投入した多くのリソースが無駄に終わってしまうこともあります。
本書では、企業の経営者・役職者、プロジェクトマネージャーおよびプロジェクト関係者に
向け、経営戦略・経営計画と整合した正しいプロジェクトを見極めて実行し成果につなげる
世界標準のマネジメント手法「プロジェクト・ポートフォリオマネジメント」について解説
いたします。
日本では、この「プロジェクト・ポートフォリオマネジメント」を解説する書籍は少なく、
この分野の専門家である筆者が、経営者およびプロジェクト関係者双方の視点で、具体的な
手法を交えて分かり易く解説いたします。
本書の構成
CHAPTER 01 今なぜポートフォリオマネジメントが必要なのか
- なぜ今「ポートフォリオマネジメント」が必要なのか
- プロジェクトが不可欠となり増加している
- プロジェクトエコノミーの到来
- プロジェクトが成功しないのは何故か
- 経営戦略実践の鍵となるポートフォリオマネジメント
CHAPTER 02 ポートフォリオマネジメントの概要
- ポートフォリオマネジメントとは
- ポートフォリオの構成要素(ポートフォリオコンポーネント)
- ポートフォリオマネジメントの全体概要
- ポートフォリオマネジメント実行における活動
- 心掛ける七つの基本的事項
- 主なマネジメント領域
CHAPTER 03 ポートフォリオコンポーネントの実践手法
- ポートフォリオコンポーネントの実践手法
- 個別プロジェクトの目標設定
- プロジェクトの確実な実行
- プロジェクトの振り返り(教訓を得る)
- 複雑化に対処するプログラムマネジメント
- プログラムマネジメントの概要
- プログラムマネジメントの実践例
CHAPTER 04 経営戦略に整合したプロジェクトの見極め手法
- 経営戦略に整合したプロジェクトの見極め手法
- 経営戦略・経営計画を知る(中期経営計画概要の調査結果)
- 中期経営計画の目標とプロジェクトの成果との整合
- 中期経営計画におけるプロジェクトの優先順位付け
- 投資・回収の観点からのプロジェクトの優先順位付け
- 優先順位付け結果に基づく対応
CHAPTER 05 ポートフォリオマネジメントを実行する組織
- ポートフォリオマネジメントを実行する組織
- 従来のオペレーション中心組織の限界
- 近年の代表的な組織形態
- プロジェクト型組織
- オペレーション型組織とプロジェクト型組織の両立・連携
- プロジェクト型組織の維持・発展
CHAPTER 06 ポートフォリオマネジメントに必要となる人材育成
- ポートフォリオマネジメントに必要となるスキル
- 人材の育成
- 外部の力を借りる
- 資格取得のすすめ
- ポートフォリオマネジメントの国際資格(PfMP®︎)
筆者紹介
尾﨑 能久(おざき よしひさ)
Yoshihisa Ozaki, PfMP®, PgMP®︎, PMP®︎
同志社⼤学⼯学部を卒業後、横河電機株式会社にて⽯油精製プラント向け制御システム導⼊などの⼤規模プロジェクトに参画しプロジェクトマネージャーの経験を積む。その後GEヘルスケアのIT事業において、プロフェッショナルサービス部⾨(プロジェクトマネジメント、PMO等)の⽇本の責任者を歴任。現在は富⼠フイルムグループ(メディカル事業)傘下の事業会社である富⼠フイルム医療ソリューションズ株式会社の取締役をつとめている。またプロジェクトマネジメント協会(PMI)が認定するPfMP®、PgMP®、PMP®の3つの国際専⾨職資格を持つ⽇本では限られた専⾨家として活動をしており、時折講演やセミナーの講師をつとめている。PMIおよびPMI⽇本⽀部会員、PMI⽇本⽀部ポートフォリオ・プログラム研究会所属。