世界最大のプロジェクトマネジメント協会(PMI)が認定する国際資格 PgMP®︎(Program Management Professional)ですが、その資格取得への第一関門である申請書の作成についてご説明します。実際に申し込まれる際の参考にしていただければ幸いです。
PgMP®︎資格についての説明は以下の記事に記載しておりますので、ご確認ください。https://p3moffice.com/2023/07/pgmp-certification/
(注)本記事は、これまでに把握している情報と、独自に入手した2024年3月の変更情報をもとに記載しております。よって、実際に申請をされる際の画面や入力内容と異なる場合があります。実際に申請される際の内容を保証するものではありませんので、あくまでも参考情報としての位置付けであることをご了承のうえご覧ください。
実際に申し込まれる場合はPMIのホームページやProgram Management Professional (PgMP)® Handbook等をご自身でご確認をお願いいたします。
2024年3月11日にThe Standard for Program Management – 5th Editionが発行されました。(PMI会員の方は、PMIホームページからダウンロードが可能です。ペーパーバックはAmazon等で4月1日から販売開始予定となっています)
これに伴い、PgMP資格試験も申請方法などが若干変更となっております。2024年3月時点で判明している情報をアップデートしております。
目次
資格取得までの流れ
PgMP®︎資格取得までには、次の3つの関門(①、②、③)をクリアする必要があります。
① 申請書を作成・提出し、PMIに受理されること
② パネルレビューに合格すること
③ 複数選択式試験を受け合格すること
本記事では、①の申請書の作成についてご紹介します。
申請書に記載する内容
申請書に記載する主な内容は以下の通りです。記載する言語はすべて英語になります。
1) プログラムマネジメント経験
自ら実施したプログラムの経験を記述(英文で約500words/プログラム)します。
大卒の場合は48ヶ月以上のプログラムマネジメント経験を記載するが、48ヶ月に満たない場合は48ヶ月以上になるように複数のプログラム経験を記載。(大学院卒の場合は36ヶ月以上。高校卒の場合は84ヶ月以上。)
例)ABCプログラム(36ヶ月)の経験と、XYZプログラム(12ヶ月)の経験
2) プロジェクトマネジメントの経験
大卒の場合は48ヶ月以上のプロジェクトマネジメント経験を記載(大学院卒の場合は36ヶ月以上。高校卒の場合は48ヶ月以上。)
3) プログラムマネジメントの3つの領域における経験
従来は5つの領域における経験を記載必要でしたが、2024年3月に変更になり(若干簡素化され)3つの領域について記載となっております。各領域ごとに決められた質問に応えるかたちで自らの経験を記述します。
3つの領域は次の通りです。
- Strategy
- Leadership
- Governance
PMIが申請書を受理するかどうかは、主に上記1)の内容で決まります。プログラム経験が乏しい、または記載が不十分と判断されれば、受理されず差し戻されます。その場合は再提出の機会が与えられます。
また、②のパネルレビューでは、上記3)の内容が審査されますので、最初の申請書提出時にしっかりと経験を記載しておく必要があります。
申請書の記載(PMIホームページより入力する)
実際の入力画面イメージを用いて、各項目の入力内容についてご説明します。
(注意)以下に掲載した画面イメージや入力内容は、2023年7月頃のものに加え、2024年3月に変更になった箇所などを組み合わせて記載しております。よって、実際に申請をされる際の画面や入力内容と異なる場合がありますのでご了承ください。あくまでも参考情報としてご覧ください。
(1)受験の申し込み
申し込みは、PMIのホームページの「Apply for PgMP Certification」から申し込みください。
https://www.pmi.org/certifications/become-a-project-manager/pgmp
(2)申請書に記載する内容
申し込みをされると、申請書記載の画面になります。
入力項目は、Education, Project Experience, Program Experience, Experience Summaries, Exam Details の5つです。それぞれ順に説明します。
Education
Educationは、過去PMIの資格を取得された方やPMIに登録されたことのある方は、入力せずとも登録内容が反映され表示される場合があります。(そうで無い場合は、学歴などの情報を入力します)
入力方法については、ここでは割愛させていただきます。
Project Experience
プロジェクトの経験(合計で48ヶ月以上)を記載します。
PMP資格を保持されている方は、プロジェクトマネジメント経験についての入力は不要です。
Program Experience
プログラムの経験(合計で48ヶ月以上)を記載します。
プログラム期間について
一つのプログラムで48ヶ月以上にならない場合は、複数のプログラムの経験を記載します。複数のプログラムを記載する場合ですが、それぞれのプログラムの期間がオーバーラップしない期間が合計48ヶ月以上必要です。
この例ですと、Program 1とProgram 2の重複期間(2月〜4月)がありますが、この期間はダブルカウント出来ません。
プログラム経験の記載
プログラム経験の記載にあたって考慮すべきこと
- 自身が経験したプログラムの概要を“Program Benefits”の欄に200〜500wordsで記載する。
- プログラム経験の記載には、プログラムの目的、ベネフィット、指標、自身の役割や責任などを盛り込む。
- 我々が実施した等の表現は避け、自らが実施したことを一人称単数で記載する。
(例: I developed the program governance model.)
- 正しい英語(文法等)で記載する。
- プログラムコンポーネント(プログラム配下)のプロジェクトを記載する。
プログラム配下のプロジェクトを記載する
画面にある、「Next Add Projects」ボタンを押して、プログラム配下のコンポーネントであるプロジェクトを2つ以上記載します。
Experience Summaries
以下の3つの領域に関するプログラム経験を記載します。
この3つの領域の経験内容をパネルレビューでは審査されます。
- Strategy
- Leadership
- Governance
各領域の経験を記載する際に、2つの選択肢があります。どちらかを選んでその質問に答えるかたちで自身の経験を記載します。順に説明します。
各領域ごとに記載しますが、その内容は次のとおりです。
Strategyの申請画面のイメージ
Summaryを記載する際のWord数の制限は画面を見る限りでは無いようですが、従来(2024年2月以前)ですと、350 〜 500 wordsを目安としていましたので同じ程度の記載になりますでしょうか。選択した内容の経験を具体的に記載することがポイントとなります。
同様に、以下、各領域の経験について入力します。
Leadershipの申請画面イメージ
Governanceの申請画面イメージ
次にExam Detailsの入力に移ります。
Exam Details
最後に、Exam Accommodationsの確認と同意のチェックがあります。
全て入力を終えたことを確認し、「Submit Application」のボタンを押せば完了です。
少し長くなりましたが、PgMP®︎試験の申し込みの際に申請する内容をご紹介しました。
事前に、入力内容をWordなどに書き出しておき、実際にホームページ上で入力する際はコピー・ペーストするなどされると良いと思います。
以上です。皆さんのPgMP資格へのチャレンジに少しでもお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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